【最低限】南海トラフ地震時に生存確率を上げる2つの『備え』

2018年7月3日

一緒に逃げていれば絶対に助かっていた・・・

私は東日本大震災を被災して多くのものを失いました。
そこには知識があれば救えた命もありました。

発生確率70~80%と予想される南海トラフ地震から身を守るために、最低限命をまもるための防災知識を身につけてください。


2017年一年間に国内で起こった震度1以上の地震回数を知っていますか。

100回? 300回? 500回? 1000回?

地震の数

答えは2025回です。(2016年一年間では6,587回)

多すぎる地震に対してあなたはどのような備えを行っていますか?
仮に震度5の地震にあったとしても「お、今の地震結構強かったな」と思うだけで終わっていませんか。

30年以内に70~80%の確率で起こるといわれている南海トラフ地震では、最悪のケースとなった場合32万人の死者が出ると予想されています。
しかし防災対策を進めることで、同じ条件の地震であっても死者6万人まで被害を抑えることも可能だと内閣府は発表しています。

今ならまだ間に合います、対策ができるんです!!

難しいこと、めんどくさいことは一切書きません。
“生き延びる”ために必要なことだけを書きます。

5分で良いので自分が今被災したらどうするか、考えながら読んでみてください。
そして読み終えたあと、可能であれば大切な家族や友人のためにも教えてあげてください。

 生存確率を上げる2つの『備え』

私はめんどくさがり屋なので分かります、備えないといけない事が多すぎるとめんどくさくなって対策しないと。
だから本当に重要な2つの備えだけ書きます。

  • 物の備え
  • 行動の備え

物の備え

地震に備えるものはたくさんありますが、一番大切なのは絶対に“命”です。
命を守ることを最重視した物の備えをご紹介します。

そもそも非常持ち出し袋は必要なのか?

非常持ち出し袋に賛否はありますが、私は不要だと考えます。
水や缶詰の生活必需品のほか印鑑などの貴重品をまとめているかもしれませんが、津波から避難するとき邪魔でしかありません。
逃げる以外の行動選択肢を作ることがダメ!!

私が東日本大震災被災時に一緒にいた60代男性は「貴重品持って逃げるから先に逃げておいて」そう言って津波の犠牲になってしまいました。
もし「そんなのいいから今すぐ逃げましょう!」強制で一緒に逃げていれば絶対に助かっていたんです。
避難するには1分1秒を争います。
取りに行く数秒、そして重い荷物で落ちる避難スピード、その数秒が命取りになる可能性があるので、非常持ち出し袋なんていりません。

備蓄品

非常持ち出し袋と違って水や缶詰、懐中電灯といった備蓄品は絶対に揃えておいた方が良いです。
しかし備蓄品は地震発生時に命を守るという点から見ると重要度は下がるので省略します。

家具家電の暴走から身を守る

震度6を超えると家具家電が暴走します。
落下ではなく、暴走です。
大型の家具家電だけでなく、小型~中型のものでも致命傷になる怪我を負う可能性があるので対策を行いましょう。

● 小型~中型家具

テレビや電子レンジが凶器に変わります。
耐震ジェルを張るだけで簡単に対策がきるので最低限これだけはやりましょう。
100均にも耐震ジェルは売っているのですが、私が探した限りでは震度7でも有効などの文字は書かれていなかったので効果は不明です。
1000円程度してでも震度7でも有効と書かれたものを買いましょう。

● 大型家電

冷蔵庫や洗濯機などの大型家電の転倒は直接命に関わります。
つっかえ棒や専用の粘着テープで固定して倒れないようにしてください。
また、家電の上に落ちて危険な物を絶対に置かないようにしましょう。

ガラス

震度6を超えるとガラスが割れて怪我をする可能性があります。
本当は全てのガラスに飛散防止フィルムを貼ると良いのですが結構大変な作業になります。
最低限、避難通路にあるガラスだけでも対策しましょう。
※正直、私も全てに貼ってるわけではありません。寝室のガラスが割れたときは布団を投げてその上を歩く、トイレだとスリッパを履く等の対策は考えています。

耐震化

最後だけ難易度が大幅に上がってしまうのですが、老朽化した建物は耐震化してください。
壁や天井の落下は命を奪う原因です。
住宅をまるごと耐震化するには平均150万円ほどかかるのですが命には代えられません。
しかし、施工会社によっては悪質なところもあるので、実績や口コミなどを調べて、しっかりと打ち合わせをして決定しましょう。

行動知識の備え

子供の頃から教わっている「地震がきたら机の下に隠れてください」は本当に正しいのでしょうか?
もしかすると、その行動が命を危険にさらすかもしれません。

状況に応じて正しい行動を取れるように知識を備えると共に、せめて自分が多く身をおいている自宅、職場(学校)で地震に襲われたらどうするか考えておきましょう?

地震発生時の行動

スマホの緊急地震速報か、初期微動が起こった数秒の間に取るべき行動です。
前もって考えておかないとパニックになり何もできません。

まずは次の資料を見てください。
熊本地震における住宅倒壊率
【引用:国土交通省の熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会の報告

上記のデータは、熊本地震で震度7を2度観測した益城町における建築年別の倒壊率です。

  • 1981年以前(旧耐震基準) 倒壊率28.2%
  • 1981年~2000年(新耐震基準) 倒壊率8.7%
  • 2000年以降(2000年基準) 倒壊率2.2%

見て分かるように、新しい建物の倒壊率は著しく低くなっています。
自分が今いる場所が、倒壊しそうな建築物か、そうでない建築物かによって大きく行動が変わるので、自宅と職場だけでも建築年月日を確認しておきましょう。
※学校は文部科学省の取り組みである耐震化が進んでいるので、建築年を聞くのではなく耐震化が行われているか先生に聞くのが良いです。


● 旧耐震基準の建物にいる場合

倒壊した建物の生き埋めにならないように、太い柱の横(昔の木造建築だとトイレや玄関)が安全だと考えられています。
ただし、移動するのは困難(逆に危険)なので、身近にある頑丈で固定された家具の横など、建物が倒壊しても隙間が出来るような箇所に身を隠し頭を守るようにしましょう。
小さな机の下では生き埋めになり逆に危険になる可能性もあるといわれています。
ちなみに2階建て物件が倒壊した場合、1階よりも2階の方が生存確率が高いです。

● 新耐震基準、2000年基準の建物にいる場合

倒壊の危険性は低いので、飛んでくる家具やガラスから身を守ることが大切です。
机の下などに身を隠しましょう。
寝室などで隠れる場所がない場合は、枕などで頭を守るといいです。

● NG行動

慌てて外に出る。

火を消そうと慌てる。(調理中の料理がひっくり返りやけどするので離れましょう)

目をつむる。(怖くても状況判断するため、目は開きましょう)

家具を支える。(吹き飛ぶほどの力があるので離れるようにしましょう)

外にいたとき

周りに落下物はないか確認してください。
古い建物などがある場合は倒壊する可能性があるので少し離れるようにしましょう。
とっさの行動のため難しいと思いますが冷静に離れるようにしましょう。
※急に移動すると事故に繋がります。

地震が収まったときの行動

避難経路の確保。(地震による歪みで扉が開かない可能性があります)

出火している場合は初期消火。(無理してまで消そうとしてはダメ)

靴やヘルメットの装着。(続く余震に備え、避難準備する)

避難するときはブレーカーを落とす。(地震で火事になる多くの原因は通電火災)

スマホ、テレビ、ラジオで情報収集。

● 津波避難区域の場合

東日本大震災のときは巨大津波が来るまで20~30分の時間がありました。
東日本大震災で犠牲になった方の92.4%は津波が原因という事実から学び、素早く避難してください。
命より大切な物なんて絶対にありません。

そのためにも、事前に避難場所である高台や津波避難ビルの確認をしておきましょう。

● 津波の危険性のない区域

余震が何度も繰り返される可能性があります。
熊本地震では震度6以上の地震が3日間で7回も起こりました。
直接亡くなった方の約3割は、地震が収まったと思い自宅に戻り被害に遭いました。

避難所に行くべきか、自宅待機すべきか?
その建物の状況に応じて考えてください。
そして避難するときは、ブレーカーを落として避難することを忘れないようにしてください。

家族で合流するためにも事前に避難場所の確認をしておきましょう。

最後に

南海トラフ地震が30年以内に発生する確率は70~80%といわれています。

降水確率70%と言われれば大半の人が傘を持って出るのに、命に関わる地震対策をしないなんておかしいです。

自分の身を守るのはもちろんのこと、大切な人の命を守るため、後悔しないためにも防災意識を高めてください。

一人でも多くの命を救うためにも、一緒に東日本大震災、熊本地震から学びましょう。